2018/01/11

視点の変化

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前号は可能性を阻む要素の一つである 「視点」がテーマでした。「視点」にはまる、「視点」に陥るとはどういうことなのか、そうなったときにどういう状態になってしまうのか、そこから脱出する扉は何なのか、ということについて例を用いながら書きましたが、今回は陥っている「視点」から新しい「視点」を見つけて、選択していくときにコーアクティブ・コーチングをどのように活用するのかを書いていきたいと思います。

創造力の活用

前号でもお伝えしたように、「視点」「思い込み」に気付くこと、つまり「対象」と「視点/思い込み」の明確化が大きな第一ステップですが、ここからは「創造力」が重要なカギになってきます。

改めてコーアクティブ・コーチングの4つの礎を紹介します。

「人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である」

という部分です。

ビジネスはビジネスの観点で考えないと問題は解決しないだろう、と思われている方、その考え方は一つの「視点」です。

改めて申し上げておきますが、「視点」に良い悪い、優劣はありません。ただ単なる一つの「ものの見方である」ということが大前提です。

一つの視点に陥り思考がストップしているときに、真逆の視点で思考することをマネジメント研修でお伝えすることがよくあります。

「短期的視点」だと「長期的視点」、「経営視点」なら「お客さま視点」、「結果視点」なら「目標視点」、「近視眼的」なら「俯瞰」等々、真逆から思考することで突破口が見つけられることは多々ありますし重要なことですが、そこにさらなる強力な創造力が加わることで、「視点」は無限に発見できるのです。

今回お伝えしたいコーアクティブ・コーチングでいう新しい「視点」の発見とは通常ビジネスでは考えもつかないような「視点」を発見しそこから可能性を創造していく、未来を創造 していく、という世界観です。

イマジネーションから創造していく少し練習してみましょう。その前に、対象と視点を設定したいと思います。

仮にあなたが「お客さま(対象) は、厄介(視点/思い込み)である」という考えでいるとしましょう。そういう視点でいると、お客さまと接するときの気持ちや、行動はどうなるでしょう。いろいろと症状が出てくるのではないでしょうか。

モチべーションがあがらない、少しでも接する時間を短くしようとする、何か言われるかもしれないと思い不安になる、お客さまは私たちを困らせる存在だ…等々。

練習はここからです。あなたのイマジネーション力を最大に開放し、ここから文字を読んでみてください。

私たちは「鳥」ではありません。 鳥ではないので鳥が見ている景色と同じ景色を実際には見ることはできません。

しかし、鳥が見ているであろう景色をイメージすることができます。そのイメージを使っていきます。

さて、もし、あなたが何かの鳥になれるとしたら、どんな鳥になってみたいでしょうか。

鷹ですか? 雀ですか? カラス、うぐいす、鳩、カモメ…等々、人によってなってみたい鳥はさまざまでしょう。

今、一つなってみたい鳥を思い浮かべてください。そして、ここから先の問いについて順に答えを言葉にしてみてください。

  • その鳥になってみたいと思ったのはなぜですか?
  • その鳥になって飛んでいる気分はいかがでしょうか? 想像してみてください。
  • どんな景色を見ていますか?
  • その景色を見て、その鳥のあなたは何を感じていますか?
  • 
その鳥はどんな性格をしていますか?
  • その鳥のあなたは何を楽しみに日々を過ごしていますか?

いかがでしょうか。鳥になってみて気付くことはあるでしょうか。なくても構いませんが、こうして会話の途中で「学びや気づき」があるかどうかを聞いていくことも、コーアクティブ・コーチングでは大切なかかわりです。さて、話を戻しますが、自分自身の「鳥」の姿がイメージできてきたところで、本来の「対象」について考えます。

視点の変化

先ほどイメージした鳥だったら、 「お客さま」をどう見るか、という問いです。例えば、私が個人的になってみたい鳥は「隼」です。隼は通常優雅に飛んでいますが、獲物を見つけた瞬間に急降下し、そのスピードは最高390キロという驚異的な速さを誇ります。

日本の留鳥の中では最速であり、そんな速さにも耐えうる呼吸器形状になっているそうで、その仕組みを活用したのが現在のジェットエンジンだそうです。隼の話はここまでにして…。

自分がもし隼だったとしたらどのような姿勢で仕事をしたいか、と聞かれると、全体すべてに働きかけるというより、 ターゲットを決めたら確実にベストタイミングで捕らえにいく、というアプローチをするだろう。

そして、今目の前のことに全神経を集中した仕事をするだろう。だとしたら、「お客さま」という存在をどう見るかというと、ある意味、自分自身にとっては「獲物」であり、確実に獲得するために「目の前のお客さまの一挙手一投足を見逃さず集中した言動をとる」…そんな答えが出てきました。

「厄介である」という視点から「獲物である」という視点への変化です。 あなたはいかがだったでしょうか。

視点をたくさん発見する

このような思考を繰り返し、さまざまな視点を発見していきます。ハワイのビーチで寝そべっていることをイメージしてもいいでしょう。そこに居るとどんな自分になり、その視点からだと対象がどのように見えるのか、どのような言動や心持ちになるのかを明確にします。

たくさん出てきた視点の中から、最後には一番自分自身の力の湧く視点を選択し、具体的な行動を決めます。

そのときに大事なのは、二度とこの視点に陥らないための仕組みを作っておくということです。

どんな自分にYESなのか、どんな自分にNOなのか、何をすることに YES なのか、何をすることにNOなのかをリストアップしていきます。

つまり、Being と Doing の両方から仕組みをつくるということです。

私の例でいくと

「お客さまを全体的にとらえることに NO。目の前のお一人に集中することに YES」
「何を求めていらっしゃるのか徹底的に傾聴することに YES」

等でしょうか。今、こんなことで解決できるのだろうか、と思ったあなた。そこにあるのはサボタージュですか? 視点ですか?

 

今回の柴原の記事は週刊ホテルレストランで連載されています。

 

うまくリーダーシップがとれないと思っている方へ7つのツールをご紹介します

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サボタージュ

今回の一つ目の問いは「ずっとやろうと思っているのに、なかなか実行できていないことは何ですか?」です。

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