週末、コーチングの最後のコースのシナジーをリードしていました。その時に、銅メダルをとったカーリングの日本代表とつながることがあると思ったので、そのエピソードをご紹介します。
CTIのコースはリーダーと呼ばれる2人のリーダーが講師をする、コーリードという体制をとっています。この2人のリーダーは、経験の違いはありますが、上下関係や、役割や台本なども特になく、あたかも1人の人が話しているように、コースを進めていきます。
この利点としては、あるテーマや、参加者からの質問に関して、2人の違う経歴を持ったリーダーから意見を伝えることができることです。
そのため、参加者としては様々なシチュエーションが想定でき、より自分の仕事や、自分の問題などに当てはめやすくなります。
そして、今回のシナジーコースのコーリードで、私は普段コース中にやったことがない関わりをしてみました。
それは、参加者から質問があったときです。
普段の私なら、質問に対して、自分が適切だと思う答えを伝えます。もしコーリーダーが先に答えることがあったなら、そのリーダーと違う観点での質問の答えなどを、話したりしていたはずです。
しかし、今回は、質問があったとき、自分で少し考えてみて、
「う〜〜〜ん、どう、松本さん?」
と、隣のリーダーに丸投げしました。
今までであれば、参加者の目の前で、コーリーダーに丸投げするようなことは、やっていなかったのです。
どちらかというと、二人でコソコソ相談したりしていました。
しかし、今回はあえて堂々と丸投げしてみました。
これには、2つの理由があります。
・一つ目は一人で抱え込まないことを参加者に見せたかったこと。
・もう一つは、単純にいい答えが見つからなかったからです。正確には、質問した人やそれを聴いている人たちにとって、わかりやすい答えの伝え方が思いつかなかったのです。
そして、実際には、松本さんが答えてくれて、その松本さんの話を聴きながら、その話を参考にさせてもらい、こういう考えもあると、私も上乗せして答えたのです。
結果として、質問者には、聴きたかったことが、しっかりと聴けたことになりました。
ここで強調したいのは、「一人ですべてを抱えこまない」ということです。
会社でチームを束ねる上司や、会社を代表する社長という役職では、一人で決断をしなければいけないケースが多々あります。
おそらく、状況や、チームのリソースなどを考えて、経験や論理的思考をフル回転させて、決定を下していくことでしょう。
しかし、私のCTIでのマネジメント経験や、コーチングコースのコーリード経験では、自分一人で考えて答えを導き出すより、相談したり、意見を聴いたりしてから、答えを出すほうが、よりいい答えが見つかっています。
これは、人のサポートがあるほうが、より自分がベストな状態で、思考や決断ができるということです。
自分ひとりで考えると、見逃す点があったり、問題の本質が抜けていたり、ある視点や思い込みにはまっていたりすることがあるからです。
カーリングの日本代表も、チームで相談しながら、最適解を考えていましたよね。
ぜひ、社内で自分のサポーターになる人はいないかを探してみてください。
そういう人が見つけることができれば、あなたの仕事の生産性も大きく変わっていくでしょう。