2018/08/20

「お客さまは神さま」ではありません

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8月も中盤を過ぎましたがいかがお過ごしでしょうか。猛暑が続く日々もお盆を過ぎて少しだけ風が涼しくなったような気がします。

ホテルマン時代は8月中旬が一年で最も忙しい時期にあたり、仕事帰りに少し涼しくなった風を受けて「忙しさもピークが過ぎたかな」と少しだけホッとしたのを覚えています。

さて日本のサービス業では昔から「お客さまは神さまである」という言葉があります。確かに「それくらい大事に扱いましょう」という意味としては当てはまる言葉ではありますが、お客さまは生身の人間です。これは間違いありません。

これについてサービスを受ける側、提供する側、もしくは両方が「神さまだから偉い」、「神さまだから言うことを聞かなければならない」と思って関わるとややこしいことになります。

例えばクレームのなかには、お客さまの勘違いや認識不足から気分を害されてクレームだと主張されることがあります。

ホテルのレストランで水を頼み、後になってお会計を見たら有料だった。しかも結構な値段。その時に説明がなかったのは不親切だというような場合。

日本では水は無料で出される場合がほとんどですが、ホテルで水が有料なのは割とある話で、特にグレードの高いホテルやレストランほどお料理に合うものや、きれいで美味しい水をご用意しています。

この場合レストラン側として落ち度はないと言ってもいいくらいのケースですが、ここでもしスタッフが「お客さまは神さまである」という認識があって対応すると、

「申し訳ありませんでした。今回は特別に料金をいただきません。」

となってしまうことがあります。

では「お客さまは人間である」という認識の場合はどうなるかと言うと、

「こう言う理由でお金を頂戴しておりましてご理解いただけないでしょうか。申し訳ありません。」

となります。

理由を述べてご理解をいただくところから話し始めると言うのは(結果的にお水代を頂けるかどうかは状況次第ですが)想像できると思います。では最後の「申し訳ありません」は何に対して謝罪をしたのでしょうか。

それは「気分を害してしまったこと」について謝罪をしています。ホテルやレストランはお客さまの気分を害すためにサービスを提供しているのではなく、喜んでもらうために行なっています。ですので、結果的に気分を悪くさせてしまったことについては謝罪をする必要があります。

お客さまと従業員であると同時に人間同士ですから、お互いがそのような認識であれば勘違いがあったとしてもそれを正すことはできます。サービスを享受して対価を支払う、またはサービスを提供して対価をいただくということ自体は対等なことです。

今回はクレームを例にあげてお話をしましたが、何であれ人と人との間が対等であれば最も良い結果を生み出すことができます。これは上司と部下、親と子、コーチとクライアントとの間でも同様です。もし最大限の結果を得ようとするなら人間として対等であることが重要なのです。

ただ対等であり続けることは結構難しいもので、つい役割で相手を見てしまうことがありますね…。今回は自戒を込めて書いてみました(^_^;)。

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