「これで満足してはいけない」
「自分はまだまだ」
「今回うまく言ったのはたまたま」
などの言葉を口にする、頭の中で思う時ありませんか。
そう思うことによってまだまだできると自分をモチベートして成長を促すやり方です。また謙遜は日本人の美徳ですからついそう言ってしまうことがあると思います。
ただこれだけではどんなに頑張っても満足することはないので、ずっと頑張り続けることになり、いつしか疲労してきて持続的に成長するのが難しくなって来ます。
私自身、仕事のやり方として
「自分はまだまだ成長しなければならない」
「まだまだやるべきことがある」
「ここで満足してはいけない」
こんな言葉を自分に投げかけることで仕事を覚え、いくつかの成果も出してきて、それが自分の成長スパイラルを生み出していました。
ところが、これ疲弊してくるのです。
疲れていても「まだまだできる」というのは体に鞭打ってやっているようなものです。
さらに、マネジメントするようになった時に周りに対して
「まだまだだな」
「もっとよい結果を出せるはず」
と厳しい目で見てしまいダメ出しをしてしまう。
自分自身が満足してはいけないと思っているので、周りに満足なんてなかなかできません。
成長スパイラルがいつしか疲労スパイラルに変わっています。
「まだまだできる」という意識が結果をもたらしてくれたので抜け出すのはなかなか困難です。
ある意味「まだまだできる」だけで頑張るやり方の限界点です。
私は結構このパターンで疲弊していきました。
誰しもこのような経験をされているのではないでしょうか。
ただこれは持続的な成長を遂げる、そしてマネジメント能力が育まれるきっかけでもあると思います。
よくトップアスリートの試合後のコメントを聞いていると、結果いかんにかかわらず、
「今日はここがうまくいった、そして改善点はここなので次回に向けてしっかり準備したい」
という内容で話しているのを聞くことがあります。
「ここがうまくいった」というのは自分で自分の成長を遂げたポイントを見つける能力です。
自分に対して「どこが成長したのだろうか」という問いを向けています。
「まだまだだ」という考えではなかなか見つかりにくいポイントです。
コーアクティブコーチングでは「行動と学習」という言葉で表現されます。クライアントさんがセッションで発見したこと、気づいたことを行動に移します。
そのあと、行動すると何かしらの結果がでてそれについて振り返りをします。
「何がうまくいったのでしょうか?」
「あなたは何が良かったと思いますか?」
とコーチはクライアントに問いを投げます。
そこでクライアントさんは、自分自身の成長したポイントを見つける力を養います。
自分が成長している実感を持つと、次なる成長への力が湧いてくるのです。
私自身もコーチングの資格を取得するために上級コースを受講している中で自分自身に対して自分の成長ポイントを見つける能力が身についた実感を得ることができました。
だからこそ資格を取得することができましたし、コーチとして今も成長し続けていられます。
自分の成長を見つけられる能力は成長を続けられるものになっています。