2017/07/21

ホスピタリティー産業へのコーチング

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コーチングを文化に

現在『コーチング』は、ビジネスマンであればほとんどの方が知っている単語だと思いますが、いろいろな方と話をするとイメージはさまざまのようです。

今では、コーチング を教える機関も増え、さらにいろいろなイメージを持つ方が増えたのではないでしょうか。

ただ、このコーチングを効果的に活用されている現場が実際どれくらいあるか、と考えると、日本においてはまだまだ発展途上だと感じてい ます。

特にこのホスピタリティー産業においては、必要なことであると分かりつつ、現場のスピード感には そぐわない、ほかに教えることがたくさんある、自分自身がコーチングされた経験がない、効果が見えづらい、等々の理由から研修はしてみたものの現場では浸透しないという声をよく耳にします。

コーチングは高度なコミュニケーション技術であり、また人としての在り様が問われるアプローチです。

私としては、コミュニケーションのプロフェッショナルであるホスピタリティー産業従事者 には、ぜひとも身に付けていただきたいアプローチ方法であり、今後の人材育成や企業の発展には必要不可欠な要素だと考えます。

コーチングとの出会い

そもそも「コーチング」という能力開発手法は 1990 年ころから米国を中心に広がり、日本には 2000 年ころ に上陸しました。

今でこそ「コーチ ング」と名のつく書籍や文献を探すことはたやすいことですが、私がコー チングと出会った 2002 年ころには 全くと言っていいほどなく、私の目にとまったのは 1 冊のみでした。

『部 下を伸ばすコーチング―「命令型マ ネジメント」から「質問型マネジメ ント」榎本英剛 著(PHP ビジネス選 書)』がそれです。

トレーニングマネージャーとして組織の中で教育してい く中で、この「コーチング」を取り入れることが教育体系や教育文化を大きく変えるかもしれない、という 大きな期待のもと、「コーアクティブ・ コーチング ®」をワークショップ形 式で提供しているCTIジャパンの扉をたたきました。

1992 年に米国で開設された CTIのトレーニングを受けた前述の榎本英剛氏が CTIとのライセンサー契約を
実現し、日本に導入した最初のコーチ養成機関です。

研修業界に大きく変化をもたらすであろうことは想像していましたが、まさか自分自身の人生までもが 大きく変化することになるとは…。

これはまたおいおいお話しすること

 

コーチングは筋トレ

ご承知のように、コーチングとは、基本的に何かを教える訳ではなく、質問をして本人から答えを引き出すコ ミュニケーション手法です。

では、コー チングはどの能力開発分野に大きく影 響を及ぼすのでしょうか。

能力開発分 野とは、大きく「知識」「スキル」「意 識・思考」の三つですが、答えは簡 単ですね。

「意識・思考」分野です。

「コーチングは筋トレ」と書きましたが、ここでいう筋トレとは何の筋肉を鍛えることなのかというと、「考える/ 思考する」筋肉を鍛える、というこ とです。

現場ではいろいろな知識を 増やし、スキル/技術を磨いていかねばなりません。

管理職であれば組 織を管理するための知識やマネジメ ントスキル、人材育成スキル等々、組織を管理成長させるための知識や スキルが求められます。

そして、それらに多くの「研修」や OJT の時間を使っていると思います。

ただ、一番変化をもたらすのに時間がかかり、難しいのが「意識・思考」です。

こ の難しい分野に対してどのような時間をどれくらい設けているでしょう か。

「どのような意識、思考で働くべ きか」を「知識」としてティーチン グしているのだとしたら、それは「知 識」に対する働きかけであり「意識・ 思考」分野の開発には少し物足りない気がします。

まずはどの分野に何をしているのか明確にする必要があります。

ここで、質問です。

「あなたは部下に対して、どんな人 材に育ってほしいと願っています か?」

少し考えてみてください。そして、それを言葉に出して話したり、書い たりしてみてください。

言葉に出してみて、書いてみて、違うな、とか、 もう少し何か言葉が必要だな、とか思ったらまた言葉に出してみたり書いたりしてみてください。

こうして一つの質問に対してじっ くり考え、丁寧に自分の考えを組み 立てていく、この積み重ねが「考え る/思考する筋肉を鍛える」ことになります。

「問い」が筋トレには重要 な役割になるのです。

さて、この問 いについて考えてみて、何か気づく ことはありましたか?
どんなささい なことでも構いません。

「気づいたこ とがあるとしたら…」と考えること自体がもう筋トレになっています。

大切なのは、期待している答えを話させるための「問い」ではなく、その 人自身がその人自身のために何かに 気付く一つのきっかけになる「問い」です。

そういう意味では 、普段あまり考えない、すぐには答えられない問いが効果的な「問い」です。

「問い」は「思考する文化」を創ります。まずは、あなたの組織でそんな「問い」が飛び交っているかどうか見渡してみてください。

そこからがコーチングのスタートであり、意識変革の始まりです

 

今回の柴原の記事は週刊ホテルレストランで連載されています。

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