2017/04/01

人が動く プロ管理職養成講座

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プロ管理職とは

なぜプロ管理職が必要なのか?

ビジネスのスピードはより速く、不確実性は増しています。
採用環境も厳しく限られた人材で成果を出していくことが必要な昨今、

管理職も進化する必要があります。人が(自ら)動くチームや組織と
してのマネジメントが必要です。

管理職はプレイヤーの延長ではありません。

プロ管理職とは

・メンバーを通して成果を上げていくことであり、

・メンバーの成長をサポートしていく
ことです。

これまでプレイヤーとして成果を出してきたやり方、スタンスとは違います。
やり方、スキル あり方(スタンス)も異なるものという認識が必要です。

プロ管理職に必要なこと

メンバーを通して成果をあげ、成長を促すためにどのようなことが
大事かというと

部下との良い関係を自ら創る
部下が何を考えているのかを知っている、知ろうとする
部下が自ら成果を上げるため、成長するためにかかわる
具体的な行動や接し方も大事です、同時にその行動を行う時の
あり方(スタンス)や部下をどのように見るのかがとても大事に
なってきます。

プロ管理職になることでどうなるのか?

これまでは部下から相談が来たときに、その相談の答えの多くをあなたが出していたかもしれません。
成果を上げるために時間を使うというより、問題に対応するための行動、接し方かもしれません。

プロ管理職になり実践することで

部下が主体的に動くようになる

部下との関係が良くなる(ストレスが軽減する)

・自分の仕事が減る

・よってより成果を出す仕事に注力できる

・自走するチームに向かって変化していく

道のりは簡単ではありませんが、現在よりもより大きな成果を目指せるチームになるのではないでしょうか。

相手と向き合うスタンス

相手と向き合うスタンスがなぜ大事なのか?

管理職として、部下をどう見ているのか、何を大事にしているのかは普段の行動や言動に影響しています。そしてそのスタンスやあり方はメンバーに影響します。

よって、行動やスキルの前にスタンスを大事にすることが大切です。

4つの大事なスタンス

  1. 相手を可能性のある人と見る
  2. 今この瞬間から創る
  3. その人全てに焦点をあてる
  4. 本質的な変化

1. 相手を可能性のある人として見る

これは、目の前の部下がどんな状況にあったとしても、可能性のある人として見るということです。非常に困難な状況にいて、成果が出ない時もあるかもしれません。そういった時も目の前の部下はこの状況を通じて成長できる、乗り越える力があると見るスタンスです。

部下の考えを聞かずに解決策をいう上司

「部下は自分がなんとかしてあげないといけない」という見方でかかわる場合、上司はどうしても部下の考えを聞かず良かれと思って解決策を出しがちです。自分の経験や、なぜダメなのかに焦点があたり、部下のモチベーションも下げてしまいますし、部下も自分で考える意欲を失います。

部下は自分で状況を切り開けるというスタンス

「部下には可能性がある」このスタンスを持つことで、考えを引き出し、部下も自分自身の考えがまとまったり、何より安心して話すことができます。

時に上司として必要なアイデアは提示するものの、押し付けるのではなく部下が自ら考え、選択行動することを促しています。こうしたスタンスからの行動の積み重ねが、部下の成長をサポートし、関係性を良好にしていきます。

2. 今この瞬間から創る

部下から予想と違う意見が出ることはよくあり、困った経験があるのではないでしょうか。そんな時に大事なスタンスです。自分の意見や会社の方向性もありながら、その瞬間起きたことから対話を続けていく、時にクリエイティブな、これまで考えても見なかったアイデアを生み出します。

落とし所を決めている会話が部下の意欲を下げる

部下のアイデアを聞きたいといいつつ、落とし所が決まっているので、説得モード全開です。部下もせっかく自分なりのアイデアを持って来ても「結局落とし所が決まっている」と感じますし、そうなると次からはアイデアをいうことの意欲も下がるでしょう。説得されたアイデアは腹落ちしていないので、その後の行動にも結びつきにくいものです。

今この瞬間から創るスタンス

自分の考えも、部下の考えもまずは出して見て、そこから一番よい方向性を考えようという非常にオープンなスタンスです。部下も自分自身の意見が尊重されていると感じますし、一緒に考えることによって当事者意識を持って決まった方向性に向けて行動できるようになります。

3. その人全てに焦点をあてる

2つのポイントがあります。まずは「人に焦点」をあてること。問題解決のために事柄に焦点を当てることは大事です。同時にそれを話している部下自身の気持ちや考えなど焦点をあてます。

そしてもう一つはその人の言葉や考え、気持ち、様子など全てに焦点をあてるスタンスです。

言葉では納得していると言っていても、その人の気持ちや様子などは違うことはよくあります。そういったところも含めて焦点をあてるスタンスです。

目の前の問題だけに固執する上司

「数字をどう改善するのか、具体的な行動どうするんだ!」

部下の様子などにはあまり関心がなく、とにかく数字を改善するのに必要なことは何かという点に固執しています。よって、部下が自分の状況について話そうとしていることも、それが数字に大きく影響していることにも気づかず、部下がまずます自信をなくしたり、オープンに上司に話そうという気持ちが低下していきます。

部下のいろんな側面に関心を向ける

部下も数字を改善したいことは知っています、それでもなかなかできないから困っているのです。上司であるあなたが目の前の部下を「人」として結果や数字だけでなく、その奥にある本当の気持ちや様子、感情などに意識を当てることで信頼が構築されますし本当の意味で部下のことを知ることにつながります。

4. 本質的な変化

本質的な変化とは別の言葉でいえば「意識の変化」とも言えます。

仕事で以前は問題だと捉えていたものが、経験を経てそもそも問題と認識しなくなった、そんな経験が誰しもあると思います。これが本質的な変化の一例です。

部下が直面している表層面の課題の奥にある意識に関心をむけるスタンスです。

表層的な課題へのアドバイス

決して悪い関わりではありません。

職場でよく起きることは、似たような問題が何度も繰り返されるということです。人間関係や顧客との間で似たトラブルが続く場合にそれに対処するアドバイスではなく、「部下が直面している本質的なテーマは何か?」というスタンスが必要です。

本質的な変化へのかかわり

部下が英語が上達したいと言った課題を話してから、英語が上達したいことにどんな意味があるのか聞くことで、将来的なキャリアやもっと自信を持って仕事をしていきたいという大きなテーマに変化していきます。

部下の本質的なテーマが明らかになることで、それに取り組む意識や意義に変化が起きることがあります。この意識の変化がその後の行動や成長に影響を与えます。

プロ管理職のスキル

傾聴

なぜ傾聴が必要か?

傾聴は、管理職にとって必須のスキルです。
なぜならば管理職は部下と協働して成果を達成する役割をもっていて、そのために、部下に指示を出すという行為と同様に部下の話を聴くという行為が求められます。
部下が今現状どんな状態でいるのか、何を考えているのか、そういった状況をしっかりと把握して、適切な指示を出すことが、より高い成果につながっていきます。

傾聴とは

話を聴く意識をどこに向けるかで、傾聴の効果が変わってきます。そして、管理職として、意識してもらいたい2つの傾聴があります。

・レベル1 内的傾聴
・レベル2 集中的傾聴

レベル1 内的傾聴

レベル1の傾聴は自分自身に意識を向けた聴き方です。自分自身に意識を向けるということは、相手ではなく自分の思考や気持ちなどに意識が向いている状態です。
例えば、職場では部下の話を目の前で聞いてはいるが、実際には次に自分が話すことを考えていたり、結論はなんだろうとイライラしていたり、聴いているようで、聴いていないという状態、これがレベル1の傾聴です。
これは、 “聴いている”とは言えない聴き方ですが、実際のほとんどの会話や生活に至るまで、多くの人は日常的にレベル1の傾聴の状態にあります。

レベル2 集中的傾聴

集中的傾聴は文字通り相手に意識が集中している傾聴です。この傾聴のレベルでいると、相手が発するすべての言葉、そのニュアンスや仕草をどれ一つとして逃すまいという心意気で聴いている状態です。
例えば、部下の話をそのニュアンスや仕草をどれ一つとして逃さないという意識で聴いている状態です。

傾聴の使い方

話を聴く意識の向け方が、傾聴のレベル1とレベル2を使いわけるポイントです。
相手と話をしている時に、相手の言葉をしっかり聴くこと、そして、相手の考えに意識を向けていきます。
相手の言葉をオウムがえしすることも、相手の話を聴いていないとできないので、レベル2の傾聴にあたります。

そして、レベル2の傾聴をしているつもりでも、自分の考えや思いに向いているレベル1の状態になることもよくあります。
例えば相手の話の意味がわからなかったり、逆に自分の得意分野の話で自分が話をしてくてうずうずしている状態です。
自分がレベル1とレベル2どちらの状態にいるかを自覚することが重要です。
なぜなら、自分がレベル1の状態にいることがわかっていないと、意識をレベル2に戻すことができないからです。

傾聴の効果

レベル2で話を聞くと、相手は聴いてもらった感がでてきます。自分の話をしっかりと聴いてもらった感がでるので、信頼感も生まれてきます。
また、あなたも相手を深く知ることができるので、根本的な問題や相手のニーズを聴き取ることができるようになります。
そして、常日頃からレベル2の傾聴を意識すると、部下のやチームの状態がどのように変化しているかがわかってきます。
それがわかると、部下やチームにとって適切な関わりができるようになっていきます。

強みを伝える

なぜ強みを伝える必要があるのか?

部下の成長を願うがあまり、欠点やできていないことに意識が向くことはようあります。悪いことではないですが、もしそればかりが続いたらどうでしょう?

結果に関わらず部下の強みや良い側面をしっかりと伝えてあげることで、部下は自分のことを本当に見てくれていると感じるものです。同時に自分自身の強みを自覚して意識的に行動することができます。

例えば、当初の目標は未達だったプロジェクトの中でも、自分の強みを伝えてもらうことで上司が見てくれていると感じますし、続けていくこと改善することが明確になります。

どのように強みを伝えるのか

強みにはその人の行動や結果によるものもありますし、あり方や人となりに対するものもあります。まずは部下を好奇心を持って普段から見ることが大事です。

この両方を伝える意識を持つことで、「結果が良かったときだけしか褒められない」ということは避けられます。

「結果については未達だったけれど、その中でもチームを常に盛り上げてくれていたのは○○くんの強みだね。」

「失敗をしても、すぐに次の行動につなげる力が○○さんの良さだよね」

例えばこんな伝え方もできます。

強みを伝えることの効果

上司から強みを伝えられることはきっと悪い気はしないでしょう。(気恥ずかしさはあるかもしれませんが)

上司が自分を見てくれているという効果もありますし、本人が知らなかった強みを自覚できるかもしれません。

何より強みを伝えてくれる上司がいることは部下に勇気をあたえてくれるでしょう。

要望と確認

なぜ要望と確認が必要なのか

上司が部下に何か依頼をすることが、実質的に指示命令ばかりになってしまっていたらどうでしょう?
上司が仮にそんなつもりはなくても、部下はNoを言えないものだと思い込んでいるかもしれません。
Noと言えない上司、必要最小限しか近づきたく無くなりますね。そして、自ら動くというより、上司に言われて動く、そんな関係性になっていくのではないでしょうか。

要望とは

要望した相手に選択肢がある依頼です。

要望を受けた部下は3つの選択肢があります、

Yes

No

逆提案

です。このタイミングで断ることもできますし、それは無理だけどこれであればということもできます。

「今週中は難しいですが、来週月曜日までであれば可能です」

要望の使い方

これは部下に命令ではなく、選択肢がある依頼の場合に上司がそのことを明確にして使います。上司がそのことを自覚していないと、要望のつもりが命令になり部下との関係性に影響がでます。

例えばこんな会話です

「○○の資料の作成をお願いしたいのだけれど」

「はい」

「今週末までにお願いしたいけど、可能かな」

「週末までは難しいですが、来週火曜日までであれば可能ですがいかがでしょう」

「火曜日までであれば構わないので、正式に依頼するので、できたら教えてもらえるかな」

「はい」

要望と確認の効果

上司からの要望に対して、選択肢があることで、仮にその仕事を引き受けた場合部下は自分で決めたこととしてより自分ごととして関わることができますし、上司にも場合によってはNoを言えることで受け身な関係ではなくなるでしょう。

無自覚に上司の依頼が「指示命令」になっていることに自覚的でいることが必要です。

 

反映

なぜ反映を使う必要があるのか

あなたの部下はいつも自分がどのような状態で話しているのか理解して話しているわけではありません。反映のスキルはそんな部下が自分自身についてや、自分の状態について自覚できるためのかかわりです。

「○○くんはこの仕事の話をする時、表情が明るくなるね」

「なんだか表情がくもったように感じるけど、どうかな」

こういったことを伝えることで、部下も自分のことをしっかり見てくれていると感じることができます。

反映とは

相手の状態がどのような状態に見えるのか、感じるのかを口にして伝えることです。言葉や体の動き、表情など見えるものを反映することもありますし、雰囲気や感情的な目には見えないけれどそこにあるものを反映することもあります。

反映の使い方

評価判断なく相手を見て感じたことを率直に短く言葉にしてみることです。

「嬉しそうだね」

「なんか雰囲気変わったね」

「この仕事に想いがあるように聞こえるね」

短く、シンプルに、そうすることで相手も自分の状態が自覚しやすくなります。

反映の効果

部下が自分の状態に気づくことができるだけでなく、

「上司は自分に関心があるんだな」

という、影響があります。

そうやって良好な関係を作りながら、部下が直面している問題に取り組むことも可能です。

認知

なぜ認知を使うのか

人は見える結果について褒められたり認めてもらうこと喜びを感じますが、効果は限定的です。

それに比べ認知は人となりや存在そのものを認めてもらうことであり、効果の持続性も長いと言われています。

みなさんの周りにある良い上司と部下の関係にはきっとこういった関わりがあるのではないでしょうか。

認知とは

相手の人となり、そのもの、どんな存在なのかを伝えることです。

行なった結果や成果を褒めることとは違い、それを達成した部下自身がどんな人かと伝えることです。

認知の使い方

例えば、目標面談で努力しているのだけど結果が出ていないメンバーに対して、

「○○くんは、苦しい中でも努力を惜しまない人だね」

と、部下の人となりを伝えることができます。

認知の効果

褒めて相手をあげようというものではありません。その人自身をどんな状態の時でも認めてあげているというインパクトがあります。

良好な関係を構築するために非常に有効であり、困難な局面にいる部下にとっては安全で勇気付けられるかかわりと感じられるでしょう。

拡大質問

なぜ拡大質問が必要なのか

部下が自ら動いて成長していくには、直面する成長に向けた課題や問題の答えを自ら考える必要があります。

プロ管理職は、拡大質問を効果的に使うことで部下本人がそのことについてどう考えるのかという機会を意識的に作ります。

拡大質問とは

質問された本人が、イエスかノーで答えることができない質問。

パワフルクエスチョンとも言います。

「この仕事のどんなところにやりがいがあるのかな?」

「どんな風にキャリアを積んでいきたいと思ってるのかな?」

拡大質問の使い方

部下が自分自身の本当の気持ちや想い、自分なりの解決策などを見つけるために、オープンエンドでシンプルに短く。

そして大事なのは質問の後、沈黙することもあります。部下も今まで考えていなかったことを考えて入るので、時間が必要です。ですので沈黙を恐れて上司が話してしまうのではなく待つことが大事です。

拡大質問の効果

部下が自分なりの答えを持つ、ないしは考えるようになります。

自分で考えて出した答えは、誰かに言われた答えと仮に同じであっても、腹落ち感が違います。

合わせて、自分についての発見や気づきにつながることも多いと思います。今まで考えたことのないことに意識を向けるだけでもその人の成長につながります。

未来志向

なぜ未来志向が必要なのか

プロ管理職として、部下との会話を「過去」「現在」「未来」のどこに向けて進めていくのか自覚的でいる必要があります。

例えばうまくいっていないプロジェクトがある場合、無意識に過去の原因を聞けば、できなかった理由が出てきます。これが続くとどうでしょう?部下はできない理由を言い続け、モチベーションは上がらないのではないでしょうか。

意識して現在から、どのような未来を創っていきたいのかに意識を向けた会話はとてもパワフルです。

未来志向の質問例

・どうしたいですか?

・どうありたいですか?

・それができたらどうなると思いますか?

・他に可能性はありますか?

・まずは何から始めますか?

未来志向の会話の効果

未来の機会に向けて話すことで、まずは本人がどうしたいのかに気づくことができます。

さらに「それができたらどうなると思う?」と聞くことで実際に実現したことで何を得たいのかをイメージすることができます。

部下が本当に何を得たいと思っているのかがわかることは、モチベーションにも影響しますし、上司のあなたもより応援しやすくなるのではないでしょうか。

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